タクシー代の領収書が机に置かれていました。
交通費で大丈夫よね…と、ちょっと待ってください!
タクシーがどのような目的で利用されたのか、確認が必要です。
(経理事務員の本音)「領収書をただ机に置くだけでなく、メモか一言くださ~い!」
タクシー代の勘定科目は、利用目的によって違ってきます。
まるでカメレオンのよう!
例を挙げてみていきましょう。
①旅費交通費
(例-1)
営業の為に得意先へ向かう際に、タクシーを利用して現金で2,000円支払った。
(旅費交通費)2,000 / (現金)2,000
一般的な交通費としてのタクシー代です。
迷うことは何もありませんね。
もう一つ例をみてみましょう。
(例-2)
取引先の接待をうける会場へ向かう為、タクシーを利用して現金で2,000円支払った。
(旅費交通費)2,000 / (現金)2,000
取引先などから接待をうける(うけた)為の移動の場合は、旅費交通費です。
②接待交際費
(例)
取引先を接待し、帰宅する際に、タクシーを利用して現金で2,000円支払った。
(交際費)2,000 / (現金)2,000
接待を目的とする「接待に付随する費用」となりますので、この場合のタクシー代は交際費になります。
取引先などを接待する場合は、交際費です。
③福利厚生費
(例)
従業員全員を対象とした忘年会に参加し、帰宅する際に、タクシーを利用して現金で2,000円支払った。
(福利厚生費)2,000 / (現金)2,000
全従業員を対象としている点が福利厚生費のポイントです。
忘年会と同様の場合、タクシー代も福利厚生費です。
おしまいに
タクシーの利用目的により、勘定科目の処理方法が違ってきます。
業務のために必要な旅費や交通費としての一般的なタクシー代は旅費交通費、お客様を接待する側の場合のタクシー代は接待交際費、会社全体での飲み会のタクシー代は福利厚生費。
まるでカメレオンのようなタクシー代!
紛らわしいのは、接待される側は旅費交通費、接待する側は接待交際費になるという点です。
取引の性質を考えて、タクシー代の処理をすることが必要です。